週に1回しか蹴らない体と、どう付き合うか|大阪の社会人サッカー
週に一度しか蹴らない体と、どう付き合うか。社会人サッカーの現場で行われている準備とチーム設計の工夫をまとめた。医療的な助言ではなく、痛みがある場合は医療機関への相談を勧めている。
社会人サッカーでいちばん怖いのは、負けることではなく、来週から蹴れなくなることだ。平日は働いていて、練習できるのは週に一度あるかないか。その状態で日曜に90分の本気を出す。この負荷のかかり方は、毎日ボールを蹴っていた頃とはまったく別のものになる。
この記事は、社会人サッカーの現場で実際に行われている工夫を紹介するものであり、医療的な助言ではありません。痛みや違和感がある場合、また具体的な予防・治療については、整形外科やスポーツドクターなど医療機関にご相談ください。
「週1回だけ本気で走る」という特殊な条件
学生のときは、週に何度も練習があって、その延長線上に試合があった。社会人サッカーは逆で、試合がいちばん強度の高い日になる。準備の日より本番の日のほうが負荷が高いという、順番が入れ替わった状態で一年を過ごすことになる。
しかもデスクワークが中心だと、平日の5日間はほとんど走らない。股関節まわりやハムストリングスは、日常生活の可動域でしか動いていない。そこに日曜の全力ダッシュが入る。構造として無理がある、という前提から話を始めたほうが現実的だ。
社会人には、アップの時間が足りない
朝9時30分キックオフの試合だと、会場に入れるのは8時30分前後。前の試合が押していれば、使えるスペースはさらに狭い。学生時代と同じ量のウォーミングアップをしようとしても、物理的に時間が足りないことが多い。
だから現場でよく行われているのが、会場に着く前に済ませておく、という考え方だ。家を出る前に体を起こしておく。移動中に固まらないようにする。会場では仕上げだけをする。アップの総量を増やすのではなく、置き場所を変える発想になる。
チームでできること
個人の心がけに任せるより、チームのルールにしてしまうほうが続く。実際によく見かけるのは、この3つだ。
集合時間を15分早める。 個人が頑張るのではなく、全員の準備時間を構造的に増やす。いちばん地味で、いちばん効く。
アップのメニューを固定する。 毎回違うことをすると、その日の気分と残り時間に左右される。決まった順番にしておくと、短い時間でも抜けがなくなる。
交代を遠慮しない空気をつくる。 「まだいけます」と言い続けられる状況が、いちばん危ない。交代を申し出ることが弱さにならないチームは、結果としてシーズンを通して戦力が残る。
「休む判断」をチームの文化にする
週末しか試合がないからこそ、一試合を休む判断は重い。出たい気持ちと、来月も蹴りたい気持ちがぶつかる。ここで個人に判断を丸投げすると、ほぼ全員が出るほうを選ぶ。
だから、休むことを前提に人を揃えておく。登録人数に余裕を持たせる、持ち回りで出場時間を分ける、といった運営側の設計が効いてくる。社会人のクラブ運営は、勝つための設計であると同時に、長く続けるための設計でもある。
違和感が出たときは、医療機関へ
痛みの原因も、適切な対処も、人によって違う。ここに書けるのは現場の工夫までで、その先は専門家の領域になる。走り出しで引っかかる、着地で力が入らない、翌日になっても腫れが引かない。こうしたサインが出たときは、自己判断で次の試合に出る前に、整形外科やスポーツドクターに相談してほしい。
一試合を我慢することと、半年蹴れなくなることを天秤にかけると、答えははっきりしている。
日程が先に分かっていると、準備ができる
準備の話をする以上、いつ試合があるのかが先に分かっている必要がある。Pullawayが大阪の11リーグ・195クラブの日程を一か所にまとめているのは、そのためでもある。次の試合と、その次の試合の間隔が見えれば、逆算して過ごし方を決められる。
PULLAWAY