コラム

金曜の飲み会、一杯で切り上げる返事に日曜のサッカーが入っている

金曜の飲み会で「今日はここまで」と返すとき、頭に浮かぶ日曜のサッカー。 一杯でも量や度数は同じとは限らないという知識に触れながら、帰る時刻を自分で選ぶ場面を描きます。 週末の予定が平日の過ごし方にもつながっていることを、仕事帰りの短い返事から見つめます。

2026.10.25 読了5分 文:pullaway

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飲食店で鞄を持って立ち上がり、席に残る同僚にあいさつする男性

金曜の夜、仕事帰りの席で、空いたグラスを端へ寄せる。

同僚がメニューを持ち上げて、「次、どうする?」と聞いた。

まだ話の途中だ。

今週あった出来事も、ようやく仕事の報告ではなく、笑って話せる話になってきた。

少し迷ってから、「今日はここまでにするわ」と答える。

鞄の中には、仕事の資料しか入っていない。

ユニフォームも、スパイクも、家にある。

けれど、返事をする前に頭に浮かんだのは、日曜の集合場所だった。

まだ金曜日なのに、週末のサッカーが、この席での選択に顔を出している。

金曜の飲み会、「一杯」は同じ量か

木のテーブルに並ぶ、琥珀色の飲み物が入った形の違うグラスと水のグラス
「一杯」という呼び方だけでは、中身の量はそろわない。(生成イラスト)

金曜の飲み会を一杯で切り上げる、と聞くと、どのくらい飲んだかも分かった気になる。

けれど、「一杯」は、アルコールの量をそろえて数える単位ではない。

グラスの大きさが違えば、中身の量も変わる。

同じ大きさのグラスでも、飲み物の度数が違う。

厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、お酒の量だけでなく、含まれる純アルコール量に着目することが示されている。

計算は、お酒の量にアルコール濃度と0.8を掛ける。

たとえば、度数5%のお酒を500ミリリットル飲んだ場合、純アルコール量は20グラムになる。

この数字は、含まれている量を表したもので、安全に飲める量を示したものではない。

「一杯だけだった」という記憶と、実際に飲んだ量は、別々に確かめる余地がある。

だから、この記事の「一杯で切り上げる」も、日曜の体調を保証する決まりではない。

飲まない選択を含めて、その夜をどこで区切るかという話だ。

本記事は医療的な助言ではありません。

痛みがある場合は医療機関へご相談ください。

普段は、注文の流れに乗って、次の飲み物を決めていることもある。

誰かが頼んだから、自分も同じものを頼む。

グラスが空いたから、もう一杯。

その流れの途中で、今日はどうするかを一度考える。

日曜の予定がある人にとって、そのとき思い浮かぶ先は、今夜だけとは限らない。

土曜に済ませる用事がある。

準備しておく荷物もある。

金曜の仕事が終わったところから、日曜の集合までは、まだ暮らしが続いている。

一杯でやめると決めた人も、最初から飲まなかった人も、その間の時間を自分なりに考えている場合がある。

隣の席からは、その予定までは見えない。

聞こえるのは「今日はここまで」という短い返事だけだ。

帰る時間を決めると、何が残るか

仕事の鞄を肩に掛け、夕方の歩道を駅の入口へ向かって歩く男性
帰り道の先には、まだ使っていない週末がある。(生成イラスト)

仕事で、夕方になって「これも今日、見られる?」と声を掛けられる。

内容を聞き、締め切りを確かめる。

今から引き受ければ、先に約束していた確認の時間がなくなるかもしれない。

そこで「今日はここまで確認して、残りは月曜の朝に返します」と伝えることがある。

目の前の依頼だけを見れば、全部引き受けるほうが話は早い。

けれど、すでにある予定も含めて考えると、返事は変わる。

サッカーでも、ボールが前へ転がったからといって、毎回追い越していくわけではない。

味方が前へ出ているなら、自分は後ろに残る。

次にボールがこぼれたとき、誰が拾える位置にいるかを見ている。

その場の勢いに加わらない判断が、次のプレーの場所を残すこともある。

金曜の席で帰る時刻を決めるときも、まだ来ていない時間を少し見ているのではないだろうか。

今の話がつまらないわけではない。

同僚と過ごす時間も、日曜の試合も、どちらも自分の予定だ。

その夜は、ここで席を立つと決める。

翌日、実際にどう感じるかや、日曜にどんなプレーができるかは、その返事だけで決まらない。

それでも、どこまでも流れに任せず、自分で区切った時間が残る。

チームから、金曜の行動を報告するよう頼まれているわけでもない。

早く帰ったことを、出欠表に書く欄もない。

日曜に会えば、いつもと同じように靴ひもを結び、ボールを蹴り始めるだけだ。

その準備の一部が、金曜の返事の中に入っていたとしても、仲間には分からない。

もちろん、いつも思い描いた通りにはならない。

話が弾んで、予定の電車を一本見送ることもある。

帰ろうとしたところで、ずっと聞きたかった話が始まる。

「今日はここまで」と言った直後に、同僚が「そういえば、サッカーどうなん?」と聞いてくることもあるだろう。

そのひと言には、つい答えてしまう。

帰る理由だったはずのサッカーが、帰れない話題に変わっている。

「この前の試合でな」と口にした時点で、説明はもう始まった。

相手は結果を聞いただけなのに、こちらは失点する前の守備の位置から話している。

鞄を持ったまま、立ち話の延長戦だ。

それでも、ひと区切りついたところで「続きはまた」と言える夜がある。

全部話してから帰るのではなく、続きがあるまま席を離れる。

話は次に会ったときにもできるし、日曜にはまた、話したくなる出来事が増えるかもしれない。

駅へ向かう途中で、チームの連絡を開く。

集合時刻を見直して、画面を閉じる。

まだ試合は始まっていない。

自分がどこで出るのかも、どんな展開になるのかも分からない。

それでも、その予定を楽しみにして、今日の過ごし方を少し変えている。

大会の大きさや、誰かに見てもらえるかどうかとは関係なく、自分には行きたい場所がある。

その場所にどう向かうかを、金曜から考えている。

だからといって、週末のために平日を全部我慢の時間にする必要はないのだろう。

今夜、話せてよかったことも持って帰る。

仕事の席では聞けなかった同僚の近況や、笑った話も、その日の中に残る。

そのうえで、もう少し先の自分の予定にも時間を渡す。

飲み会を早く切り上げた、と言えば、短くなった時間だけを数えているように聞こえる。

でも本人の中では、終わらせた夜の先に、まだ使っていない週末がある。

日曜に集まる仲間は、それぞれ違う金曜日を過ごしてくる。

その中のひとりとして、自分も今夜の終わり方を選んでいる。

これは、日曜にやりたいことを、金曜の自分の予定として扱っているということだ。

今日は、次の金曜に帰るつもりの時刻をひと言メモしてみる。

飲み会を先に切り上げるとき、いつも何と言って席を立ちますか。

日曜を楽しみにしている仕事仲間にも、この記事を。

次の予定は、Pullawayの試合日程から。

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